2007年5月1日

国際協力銀がインフラ整備で協力、アブダビ・ドバイと覚書

国際協力銀行(JBIC)はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ、ドバイ両首長国とエネルギー、インフラ整備分野で資金協力の覚書を結ぶ。国際協力銀がUAEで首長国政府に対し資金協力するのは初めて。UAEは日本の原油輸入量の約25%を占めており、その旺盛な資金需要に応えることで、原油の安定供給確保につなげる狙いだ。 国際協力銀はアブダビでは国営石油会社(ADNOC)と石油供給分野、ドバイでは首長国政府とインフラ分野で、安倍晋三首相の中東歴訪に合わせてそれぞれ29、30日に覚書に署名する。資金協力の金額や具体的な条件はそれぞれ今後協議する。

ドバイ、団塊・シニア層の需要喚起のため「文化」的要素を訴求

ドバイ政府観光・商務局は、団塊・シニア層へ文化的な観光資源を積極的に訴求していく。同政観は「ラマダン」に焦点を当てたキャンペーンを展開する予定だが、こうした背景には文化への理解を高めていく必要がある。ドバイ政観・日本代表のグレン・ジョンストン氏は「砂漠や海だけでは、他のデスティネーションとの差別化を図りにくい。世界遺産のある場所と比べれば、(団塊・シニア層の)旅行客は別のデスティネーションを選ぶ可能性が高い」という。具体的な資源の例として、1800年代の建物の保護区域であるドバイ郊外の「バスタキヤ」地区を挙げ、ここでアラビア語講座や、観光客が普段入ることのできないモスクを案内するツアーなどを提供するという。また「ラマダン」体験を提供するサハリ・ゲートについても、日本人スタッフが従事し、日本人観光客の利便性を向上させているという。

日本との直行便増便を検討・ドバイ首長、安倍首相に表明

アラブ首長国連邦(UAE)を訪問した安倍晋三首相は30日、ドバイ首長国のムハンマド首長と会談した。首長は日本―ドバイ間の国際航空便を「さらに活発化させたい」と述べ、直行便の増便などを検討する意向を表明した。現在は同首長国政府が所有する航空会社がドバイから関西、中部両国際空港に乗り入れている。 首相はこれに先立ち29日夜にアブダビ首長国のムハンマド皇太子と会談。首相は教育分野での協力強化を進める考えを表明した。